先日、レッスン中に突然弓が緩んだ感覚があり、おかしいなと思いながらももう一度弓を張りました。でもすぐにまた緩んでしまい、弓先を見たところ、、、
弓先のチップが割れていたのです!
でも、ここは以前にも割れてしまったことがあり、交換できることはわかっていたので、心配だったのはこの下の写真の通り、、、
ヒビが見えること、、、
ま、まさか折ってしまったのか、、!と焦りました。
この弓は、20年くらい前に一度落として折ってしまい、修理してもらったことがあり、今回折れてしまっていたら観念して新しいのを買うしかないのか、、とドキドキしていました。
私が使用している弓は、私が小学5年生の時に両親に買ってもらったもので、当時はバブルで余裕があったのでしょう。。今同じものを購入しようとしても、材料のフェルナンブコという木材が原産地のブラジルで枯渇してしまって輸出禁止になっているため、この木材を使った弓は高騰してしまっているのです。
そんなわけで、いつも毛替えをお願いしている職人さんにびくびくしながら見ていただくと、「チップの交換で大丈夫ですよ」とのことで、本当に安心しましたー。
「それで、チップの材質は何にしますか?」
とのことで、リストを見せてもらうと、プラスチックの他に「マンモス」とあり、一瞬えっ、となりました。
ご存知の通り、現在では象牙は使用できないので、以前交換してもらった時も、象牙風のプラスチックにしてもらっていたのですが、マンモス?!
いいんですか!?象牙よりも貴重なんじゃ、、、と思いましたが、
「マンモスは硬いので、弓先をぶつけると割れる可能性はプラスチックよりも高いですね、」とのことで、それほど金額も高額ではなかったのでマンモスいいなぁと思いましたが、しょっちゅう弓をどこかにぶつけてしまっている私は結局、プラスチックにしました。笑
帰ってから調べてみましたが、マンモスの牙は東シベリアのサハ共和国というところで数年前から大量に見つかっているそうで、この地域には最大50万トンものマンモスが埋まっていると言われているらしいです。
永久凍土、どんどん溶けてしまっているんですね。。。
フェルナンブコの件にしても、弓の素材について改めて考えさせられることばかりでした。