楽器の購入方法について

初めての楽器、特に、子ども用のヴァイオリンは身体の大きさに合わせて1年~2年間しか使用しないことが多いので、楽器をどのように準備していくか悩まれると思います。 (4、5年生位で大人用サイズを使用し始めることが多いです。)それでも、最近では弓もケースも付属品もみんな入って2万円台から、というような格安モデルも販売されているので、購入のハードルはかなり低くなったと感じています。

このページではこれからヴァイオリンを始めてみたいけれど、よく知らないから不安だな、、という方のために、購入方法についてまとめてみました。あくまでも、私の経験上の話、の部分もあるのですが、ご参考いただければと思います。

楽器他、おすすめ商品についてはこちらのリンクもご参照ください。


▼どのような楽器を選択すべきか?

どのような目標を持ってヴァイオリンを始めるかによってや、講師の考え方によっても賛否両論あるとは思いますが、まだ今後サイズを変えていかなければならない小さな子どもの場合、お子さんのやる気がどれくらい続くかわからない…という段階では、格安モデルで様子を見てもいいと私は考えています。

理由は、格安モデルというのは、音色よりも建て付け的な部分の違いが大きく、調弦(チューニング)が狂いやすかったり、合わせづらかったりする点がレッスンをする側としては気になるのですが、最初のうちは講師が調弦しますから、生徒さん側はそういった部分に触れることもほとんどないと感じるからです。また、兄弟姉妹で2人使用する程度でしたら問題なく使用できると思います。(中古として売ったり、孫の代まで取っておいたりということは難しい状態かもしれません。)

5年生以上で大人用サイズを購入する場合は、定価10万円以上の楽器を実際に楽器屋さんで弾き比べて購入することを個人的にはおすすめします。ヴァイオリンは、メンテナンスをすることで一生使い続けられる楽器です。

ただ、最初はどのような音が良い音なのか、自分の好みの音なのかがイメージができない状態であることが多いと思いますし、レッスンの最初から楽器を持っていなくても問題ありません。しばらくはお教室の楽器でレッスンを受けてみて、音のイメージができてから購入しても良いですし、始めの楽器は格安の楽器を購入し、上達してからお気に入りの楽器を時間をかけて見つけていくのも楽しいと思います。自分で選んだ楽器には愛着も湧き、より長く、楽しいヴァイオリンライフが送れると思います。

ということで、購入方法としては下記のようにいろいろな方法がありますが、予算や状況によって制限があると思いますので、当教室では特に指定はしていません。ご参考いただき、ご都合の良い購入方法でご準備いただいております。なお、ご不明なことやご不安がありましたらいつでもご相談ください。


購入方法いろいろ

1、弦楽器専門店に行き、その都度直接新品や中古を試奏してから購入する。

→東京都内には非常にたくさんのヴァイオリンを扱う楽器屋さんがありますので、インターネット等で大体の予算相場に合いそうなお店かどうかを確認し、お店に予約を入れてから行くのが良いと思います。予約時にサイズや予算を伝えておくと、あらかじめ数本調整して演奏できる状態で用意してくれていたりします。楽器店によっては試奏してくれる奏者がいる日を教えてくれたりもしますが、比較的金額設定が高めです。ただ、不具合があった場合の対応などを考えると安心な面が大きいです。また、ヴァイオリンはメンテナンスで楽器屋さんにお世話になることも多いため、行きつけの楽器屋さんがあるのは非常に心強いです。

2、楽器下取りの差額で調整済みの中古楽器を購入することができる分数楽器を多く扱っている楽器店で購入する。

→こういう楽器屋さんは少ないですが、あります。買い替えをする場合、状態が良ければケース代や付属品を入れずに大体2万円くらい〜の差額でサイズアップできるのではないかと感じています。新品ではないですが、状態が良く音色も良いものが多く、長く続ける可能性がある生徒さんには良いかもしれません。

3、初心者用のセットになっているモデルをインターネットで検索して購入する

→実店舗で購入するよりも驚くほど安く楽器が手に入れられるため、「とりあえず様子をみて」、の楽器としてはおすすめできます。よく見かけるのは鈴木バイオリンとカルロジョルダーノです。ただ、試奏をせずに購入することになるので、最安値という値段だけで決めずにできるだけ初期不良で交換してくれる業者かどうかを確認してから購入した方が良いと思います。

4、ヤフーオークション、メルカリ、ラクマ等で購入する

→鈴木バイオリンは常に多く出品されている印象を受けます。時々掘り出し物も出ているようですが、当たりはずれを覚悟の上での購入になると思います。出品情報をよく検討した上で購入するしかありませんが、多くの物は購入後に楽器店に持ち込んで楽器の調整や弓の毛替え、弦の張り替えをしてもらう必要があり、10,000円近くかかることが多いですので楽器の状態と合わせてよくご検討ください。

5、当教室内で購入・受け取り可能な方法もあります

→下記楽器をはじめ、20万円くらいまでの楽器については提携楽器店から取り寄せが可能です。定価から10〜30%引きでご購入できる場合もあるようですので、ご相談ください。

【 鈴木バイオリン 】※楽器店調整済、試奏可能

アウトフィットバイオリン(本体、弓、ケース、松脂)※肩当てなし
#210(日本製)・#230(中国製)
定価:66,000円+税

【 カルロジョルダーノ 】(中国製)※試奏不可

VS-1  ヴァイオリンセット(本体、弓、ケース、松脂、肩当て) 定価:40,000円+税
VS-1W ヴァイオリンセット(本体、弓、ケース、松脂、肩当て) 定価:44,000円+税
※アジャスターの違い

【 アース・ミュージック 】(チェコ製)※試奏不可

No.024ASセット(本体、弓、ケース、松脂、肩当て) 定価:95,000円+税
No.028ASセット(本体、弓、ケース、松脂、肩当て) 定価:135,000円+税

その他 ※試奏不可

【 フューメビアンカ】(中国製)セット 定価:65,000円+税

【 恵那バイオリン 】(楽器国製)セット 定価:65,000円+税

【 イーストマン】(中国製)セット 定価:72,000円+税

6、楽器をレンタルする

→購入せずにレンタルするという方法もあります。最近では、個人の楽器店でもレンタルシステムを導入しているところが増えてきたように感じます。

私自身は利用したことがないのですが、最近いくつかの楽器屋さんに内容等リサーチしてきました。その上で、やはりレンタルというのは、何かの理由があって一時期に限って利用するという用途以外では比較的高額になってしまうと思います。初期費用、または、返却時の原状回復費として、5,000円から1万円程を支払う他、鈴木バイオリンくらいのランクだと月々3,000円程の支払い、それより良いランクの楽器はその分金額は上がる、というようなシステムが多いと思います。レンタルしているうちにその楽器が気に入れば購入することもできるというような業者もあるようです。

これまで私の生徒の中では、すでにフルサイズの楽器を持っているけれど、大学になってサークルでビオラを弾く担当になった。今後ビオラを続けるかわからないからビオラを購入するか迷っている、というような場面でおすすめしたことがありました。


分数バイオリンについて

・身体の大きさに合わせてサイズアップしていきます。体の小さな2~3歳児が使えるようなとても小さなサイズから大人用のサイズまで、全部で7サイズあります。大人用フルサイズを4/4と表すのに対して、子ども用を分数(1/16、1/10、1/8、1/4、1/2、3/4)で表示するので分数バイオリンとも呼ばれています。大体4~5年生頃に大人のサイズにしていくことが多いと感じますが、腕の長さだけではなく体力も考慮し無理をせずに様子をみながらサイズアップのタイミングを検討していくことになります。また、急に背が伸びたお子さんはサイズを一つ飛ばすこともあります。